さらに踏み込んだBBC活用術ーー新しい番組に挑戦してみた!

 さて、前回はBBCでリスニングを特訓する際の私流のやり方と、ニュース英語はリスニングの格好の教材という話を綴りました。
 今回は、さらに踏み込んだBBCの活用術についてご紹介したいと思います。
 私は、BBC Soundsアプリの19もあるチャンネルの一つで、国際ニュースを終日放送しているWorld Serviceを聞いていると述べてきました。日本時間13時(イギリスでは夏時間の早朝5時、秋冬時間は日本で14時、イギリスでは6時)に始まる「Newsday」を中心に国際ニュースを題材にリスニングの練習をしてきました。
 最初の1ヶ月ほどは3時間の放送を丸々聞いていたものの、集中力が続かないので1時間に限ってシャドーイングをしながら聞くようにしました。半年もすると大分聞き取れるようになっている自分に気づきました。
 また、その頃になると、イギリス英語の歯切れのいい発音に魅せられて、「イギリスってどんな国なんだろうな?一度行ってみたいものだ。」と考え始めるようになりました。
 さらに、大学生時代に仲良くしていた一年後輩のH君がイギリス人の女性Aさんと交際していたこともあって、学生時代はH君とAさん、そしてAさんの友人のイギリス人やアイルランド人の方々と親しくさせていただきました。イギリスやアイルランドでは、アフターファイブはパブでギネスビールを飲んで疲れを癒す習慣があるので、彼らは「ジャパニーズ・パブも最高だ」と日本の居酒屋を絶賛していたのが思い出されます。
 とりわけW大学生なら必ず一度は訪れる高田馬場の栄通りにある「青龍(せいりゅう)
」では、彼らとよく飲み食いしたものでした。英会話の練習にとても役に立ちました。
 その頃の楽しい思い出も相まって、私のイギリス英語熱は次第に加熱していきました。そこで思いついたのが、「イギリス本国のニュースを聞いてみよう」ということでした。
 早速、BBC Soudndsアプリの第5チャンネル「Radio 5」を聴き始めました。その中でも、日本時間14時(イギリスの夏時間で6時)に始まる「5 Live Breakfast」を聴き始めました。
 この番組には面食らいました。全く聞き取れないのです!World Serviceの「Newsday」では、あらかじめニュース記事をいくつか読んで予備知識を頭に詰め込んで聞いていたので、比較的楽に放送について行けるようになってました。
 しかし、この「5 Live Breakfast」は、100%イギリス国内のニュースばかり。プレゼンターのNicky Cambell(ニッキー・キャンベル)さんとRachel Burden(レイチェル・バードゥン)さんの掛け合いがまったく分らないのです。
 これはいかん!大いに慌てた私は、放送が始まるまでの約2時間ほど前からPC版のBBCのホームページを訪れ、「News」→「UK」と進み、UK(the United Kingdom of Geat Britain and Northern Ireland=グレートブリテン及び北アイルランド連合王国、通称イギリス)の記事に目を通すようになりました。これについては、スマホ用のアプリBBC NEWSの「🔍Search」をタップすると、同様にUKの記事に絞って記事を読むことができますので、ご興味のある方は試してみて下さい。
 UK国内の記事を読んで準備をしたものの、最初の1ヶ月はやはりさっぱりついて行けませんでした。プレゼンターの英語があまりにも速い。そして、番組の構成の仕方にも理由がありました。
 それは、一つのテーマに絞って番組を展開するという方式を取っており、さらにその一つのテーマに沿って、専門家や一般のリスナーからの電話による参加型の番組作りをしていたからです。この一般のリスナーの英語が難しいのです。イギリス国内各地に住む老若男女の熱心なリスナーが早朝から議論をするのです。議論とはいっても、口角泡を飛ばす(こうかくあわをとばす)といった激しい議論ではなく、イギリス版井戸端会議みたいな話し合いです。全国各地のリスナーが登場するので、中には住んでる地方の訛り(アクセント)の強い人もいるわけです。
 井戸端会議ならおばちゃんたちの噂話だろう、とお思われる方も少なくないでしょう。しかし、そこが難しいのです。テーマについてニッキーさんとレイチェルさんがリスナーと会話をしていると、ほんの今まで深刻な雰囲気だったのが、突然みんなで笑い出す。「!?!?なんで笑ってんの?」というふうに、私は謎に包まれるわけです。これには参りました。
 さて、今回はBBCの新たな活用法について新しい番組の紹介も兼ねて記しました。次回は、今回の「5 live Breakfast」をいかにして攻略したかについて綴りたいと思います。
To be continued.