夢中になれるほど英語を勉強できる方法〜私の場合

 さて、前回、以前のように英語の勉強が楽しくなくなってきた、むしろ苦しくなってきたと書きました。歌人俵万智さんの新聞への寄稿文を引用して、「『集中は疲れるが、夢中は疲れない。』好きなことへの努力は苦にならず、足し算ではなく、掛け算になっていく」と記しました。
 そこで、私にとって夢中になれる楽しい英語とはなんだろうかと考えたところ、あっさりと答えは出ました。それは「アメリカの今」を知ること、つまりニュース英語を通じて、現代アメリカ事情を追いかけることだ、と。
 以前も書きましたが、今年に入ってすぐ失恋したので気を落とし、英語の勉強もサボり気味でした。やるとしたら、リクルート社のスタディサプリ「TOEIC対策コース」で実践問題を解くだけ。
 ところがアプリでTOEICの対策をしても、あんまり面白くない。毎日毎日問題集ばかりでは英語本来の魅力が感じ取れない。
 そこで私は、毎日、夕方に晩酌をしながらYouTubeで見ているアメリカ公共放送PBSの看板番組「The PBS News Hour」をほとんど理解できるまで、勉強してみようと思い立ちました。
 この番組はアメリカの夏時間の間は、日本の朝7:00(米国東部時間で18:00)から1時間生放送されます。なので、放送が始まる2、3時間前に起きて、The New York Timesなどのアメリカの新聞をネットであらかじめ読んでおく。特に放送で扱われるであろう記事にしっかり目を通し、予備知識を詰め込んで、7:00の生放送に臨む。
 放送が終了するとしばらくして、番組のWebサイト

www.pbs.org

にその日取り扱われたトピックの一部がビデオポッドキャストとしてアップされます。それには登場する人たちの会話を書き起こした原稿(transcript)が付属されているので、ニュースの内容を確認するにはもってこいです。2年ほど前は、まず、その書き起こし原稿を読んで大まかながらも内容を頭に入れてから、ビデオを見ていました。
 この2年間、ほとんど毎日、週末版(土日に30分間)も含めて放送を見てきたので、大分聞き取れるようになりました。ただ、細かいことまでは理解が及んでいないのが今の私の実力です。付け加えると、晩酌をしながら見てきたので、真剣に英語の音を聞く点ではよろしくない習慣だったかもしれません。
 さて、私がなぜ50歳を超えて英語を勉強するに至ったかは、何度も綴ってきました。それは母校の大学院に進学して、あるテーマについて研究したいからです。それはアメリカが抱える大きなテーマの一つでもあり、日本国も参考とすべきテーマです。それを勉強するには英語力が必要です。少なくともTOEICで900点前後の英語力が求められると思います。
 TOEICの点数を上げるために問題集を解くのは大切なことだと思います。ただ、それだけでは「英語を追いかけている」だけであって、「英語で英語圏の情報を得る」ことはできない。
英語で情報を得る習慣を身につければ、必然的に英語力は伸びるのではないか、との思いに至りました。
 現在、アメリカでは半世紀前に連邦最高裁判所が下した中絶を合法とする判決を、連邦最高裁判所自身がひっくり返し、大問題となっています。全米で女性の権利を守れとデモが起きています。また、昨年1月6日にトランプ前大統領の支持者たちが議会を襲撃した大事件を巡って、真相究明にあたっている公聴会が頻繁に行われています。そして、連日のようにアメリカのどこかで大量射殺事件が起きて、銃規制の議論が白熱化しています。
 こうした事件を追いかけていくだけで、相当の英語力をつけながら「アメリカの今」を知ることができるのではないか。そう思うのです。もちろん、TOEIC対策も引き続きやっていきます。
 あとは実行あるのみ。普段、7時ごろ起きていますが、明日からはまず5時に起きるようアラームを設定します。体が慣れたらもう1時間早く起きることを目標とします。そして、しばらく読んでいなかったThe New York Timesの購読を再開します。電子版だと4週間あたり2ドル(300円弱)と格安です。
 晩酌する量も減らし、早く寝ます。早寝早起きして三文の徳としたいものです。
〜〜本日の元気の出る英語〜〜
  Be quick,
        but don't hurry.
              John Wooden
 敏捷(びんしょう)であれ、
 しかし慌てるな。
 ジョン・ウッデン(バスケットボールコーチ)

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