前回は、「’Sober Curious’ Lifestyleーあえてお酒を飲まない生き方」とは何かについて考えました。
’Sober Curious’ Lifestyleとは、あくまでも「あえてお酒を飲まない生き方」であり、「完全な禁酒ではなく、お酒を飲まないライフスタイル」の要素を模索することだと『杉田敏の現代ビジネス英語2024年春号』では指摘していました。
では、具体的にその要素をどう模索するか。大切なのは、お酒を当たり前のものと考えないこと。お酒を飲もうとするなら、その選択は意識してよく考えたものであるべきで、アルコールが自分の生活に付加価値を与えるかどうかをしっかりと考えることが重要だと『杉田敏の〜』では説いてます。
この考え方には驚きました。私にとってお酒は当たり前の存在だったので、そのことに疑問を持つことなどありませんでした。当然、アルコールが自分の生活に付加価値を与えるかどうかなど考えも及びませんでした。
しかしながら、長らく一人暮らしを続け、個人事業主として活動をしている中で、なかなか結果が出ない日々が続くと、その日その時の不安や切なさを紛らわすためについついアルコールに手が伸びてしまう。
アルコールというのは、薬物であるにもかかわらず、合法的にかつ安価に入手できるモノです。付き合い方によっては、対人関係を構築する潤滑油のような効用があるものの、私のように仕事の行き詰りや孤独感を抱えた者にとっては、燻(くすぶ)っている小さな火に注ぐ危険な油ともなりかねない。これはアルコールについて非常に憂慮すべき側面だといえます。
とりわけ新型コロナウィルスの世界的流行により、リモートワークがニュー・ノーマル(新しい日常)となった社会人の中には、アルコールの摂取が日常的になり、依存症に陥るまで深刻な状況を抱える人が少なくないと指摘されています。これは日本だけの傾向ではなく、アメリカの公共放送「The PBS News Hour」が伝えていたように、アメリカでも大きな社会現象として懸念されています。
私もご多分に漏れず部屋に閉じこもった生活を送っていたので、多量飲酒に走る自分が情けなくなっていました。
しかし、昨年末に減酒外来を受診するようになって、劇的に生活習慣が変わりました。処方薬セリンクロ錠10mgをお酒を飲む前に服用するだけで飲酒欲求が抑えられる。そうなるとどういうことが起きるかを箇条書きにします。
①飲酒量がこれまでの半分以下になるので、二日酔いをしなくなる。
②そのため翌日は体も頭もスッキリして心地いい。
③頭がクリアーになり、物事を積極的に考えられるようになる。
④多量飲酒していた時は、脂っこいものを酒のつまみとしてたくさん買ってきては食べていたが、それがなくなり健康的な食事を取るようになる。
⑤その結果、体重が自然と減っていく。
⑥多量飲酒していた時は、夕方5時から飲み始めて飲み終わるのが9時、10時は当たり前だった。減酒できるようになったら、1、2時間で済むようになり、結果的に仕事や英語の勉強をする時間が増えた。
⑦酒とつまみに費やすお金が半分以下になるので、経済的に余裕が出てくる。
⑦睡眠の質が改善された。
⑧最後に、QOL(Quality Of Lifeー日常生活の質)が向上した。
思いつくだけでも8つの効用がありました。特に、このブログのテーマである英語学習に関しては、頭がスッキリするようになったことで、集中力が保てるようになり、1日に2時間、3時間ぶっ通しで勉強することも苦ではなくなりました。
減酒、様、様です。
もし、私と同じようにアルコールで困難を抱えてきた方がいらしたら、ぜひ、減酒外来の門を叩いてみてはいかがでしょう。お近くの精神科病院またはメンタルクリニックに問い合わせてみることをお勧めします。生活が劇的に好転すること、請け合いです。思い立ったが吉日です。
前編後編と2回に分けて「あえてお酒を飲まない生き方」について考察してきました。私の場合、全く飲まないまでは行かなくとも、お酒を減らすことでQOLが断然向上しました。この調子で目標に向かっていく所存です。
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