50歳で英語に目覚めるまでの私の英語との出会いを語ります

 前回、51歳にして大学院進学のために必要な英語力をつけようと決意したことをお話しました。あれから3年、毎日、英語と格闘していますが、その前に私の英語との出会い、そしてその遍歴を少し述べさせていただきます。
 私の英語との出会いは小学校を卒業する直前に担任の先生が、「中学に入ったら、英語という科目が新しく始まります。そこで紹介したいのがNHKのラジオ番組『基礎英語』です。アメリカ人の先生の綺麗な発音が学べますよ。興味のある人はテキストを買って聞いてみてください。」
 当時は真面目な野球少年だった私は、早速近所の書店でテキストを購入(確か130円だったと思います)。本文に目を通すと、何と読んでいいやら分からない。それでも放送を楽しみにして、4月の開講日を迎えたのでした。担当は小島義郎先生、レジナルド・スミスさん、マクチン・レナードさんでした。
 Lesson1の本文は確かこんな感じでした。

Michael: Hello,Jane!
   Jane: Hi,Mike!

アメリカ人は知人に会った時にはこう挨拶するんですよ」と小島先生の解説がありました。そして、レジナルドさんとマクチンさんの後に続いて、発音練習を繰り返しました。この時は興奮しました。初めて聞く英語。なんと心地いいんだろう!
 それからというもの、夕方の確か18:20から始まる20分の番組を熱心に聞くようになりました。たった20分のレッスンはあっという間に終わるので、次の日が楽しみで仕方がありませんでした。
 さて、中学の入学式も終わり、本格的に授業において英語を習い始めるのですが、すでに「基礎英語」で予習をしているので、こちらも楽しくてなりません。あの頃は、クラスのみんなが小学校から上がってきたばかりなので、まだ子供気分が抜けておりません。なので、英語の先生に「リピート・アフター・ミー(私の後について発音してください)」と促されるまま、みんなで大きな声をだして発音練習したことが懐かしく思い出されます。

 このように私は英語と出会い、そして英語への恋心は日々大きくなっていくのでした。2年生になったら松田徳一郎先生の『続基礎英語』。この番組を聞くだけで、中2と中3の文法がすべて習得できたので、試しに受けた英検3級が合格できました。
 順当にいけば、3年生になったら東後勝明先生の『ラジオ英語会話』と行くつもりだったのですが、ちょうど続基礎英語のテキストに載っていたリンガフォンという語学教材(米語スタンダードコース)の広告がとても魅力的に映り、父親に頼み込んで購入してもらいました。そして毎日1レッスンに約2時間ほど時間をかけて勉強し、米国英語の発音や言い回しの特徴を1年間かけて習得しました。
 さて、ここまでは英語との出会いがNHKラジオ講座だったことをご紹介しました。ちょうど、4月からはNHKのラジオ・テレビによる英語講座が新年度を迎えます。私も、新しく始まるという講座を楽しみにしているところです。書店にはテキストが並び始める頃ですので、一度足を運んでテキストの内容を確認してみるのもいいかもしれません。一般的には、少し自分より難しめの番組を選ぶのがいいそうです。
 次回は私の英語遍歴を小さな挫折とある人との巡り合いを交えてお話します。

To be continued